2025年03月13日 木曜日
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[探求の種 vol.001] 「自由な環境でおもしろいことを見つける」~慶應SFCでの学び~

探求の種とは・・・

このコーナーでは「探究の森」に集まる人のコラム集です。思考は行動の「種」。
今思っていることや悩んでいること、学びの思い出など、ここで文字にすることで何かが生まれていくのではないかと思っています。
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先日、慶應SFCで開催されていたORF(Open Research Forum)に行ってきた。私が数十年前に卒業した母校である。その日は秋晴れで、私が在籍していた頃は小さく細く頼りなかった木々が、今ではすっかり立派に成長して美しく紅葉しており、自然環境からみても素晴らしいキャンパスだなとあらためて感じた。

学生時代を振り返ると、SFCではとにかく自由だった。学びも自由、遊びも自由、考え方も全て自由。広大なキャンパスでは、先生方もみな柔軟で、同期友人たちも色々な人がいた。逆にあまりにも自由過ぎて、自分が何をすればよいのか迷子になる人たちもいた。私もそのうちの1人だった。だから具体的なテーマについて学ぶという面では、不十分な学生だったのかもしれない。ただ、ものごとの捉え方、気づくということ、それについて考えること、そして「自分で」やってみること、そういった力は、自然と身に付いたように思う。今思えば、あれはまさに「探究学習」だった。

探究学習を進めるにあたって、「自由な環境であること」は、大切な条件の一つなのではないかと思う。偏見や先入観を捨て、頭の中や気持ち、自分自身をまっさらな状態にして、いま目の前にある事象や、これから社会で何が起こるのかを考える。そうして得た気づきを誰かに共有するとき、自由な環境であれば、「お、それおもしろいね」と賛同してもらえる。だから安心して発想することができるのだ。

「おもしろい」というのもSFCの特徴だと思う。SFCにいたころから常にそれがおもしろいかどうか、を考えていた。逆に、おもしろくないものがあれば、どうすればおもしろくなるのか、を考えていた。私は大学を卒業したあと数年して小さな会社を起こしたが、一貫して、できるだけ仕事を楽しもう、おもしろいことをしようとしている。これはSFCで探究学習をさせてもらった成果だ。

こうして私がSFCで探究学習を経験してきたように、若いころから「探究学習」を経験する人たちが増えれば、間違いなく世の中がもっとおもしろく、楽しくなると思う。

未来は明るい。期待しかない!

2024年12月
成田 実子
(「探究の森」案内人@株式会社アプリシエ / SFC 1期生)

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