2025年03月13日 木曜日
探究の森へようこそ!
探究の森は、探究学習について学び、語り合う交流の場です。
探究犬 ジョン&コウ
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ホーム探求の種 「佐渡島発、島の探究学習①~自己紹介と探究学習実践の紹介~」

[探求の種 vol.004] 「佐渡島発、島の探究学習①~自己紹介と探究学習実践の紹介~」

探求の種とは・・・

このコーナーでは「探究の森」に集まる人のコラム集です。思考は行動の「種」。
今思っていることや悩んでいること、学びの思い出など、ここで文字にすることで何かが生まれていくのではないかと思っています。
記事を書いてくださる方、絶賛募集中です。お気軽にお問い合わせください。

探究の種をご覧の皆様、はじめまして。私は、新潟県にある佐渡島の公立中学校で、社会科教諭をしています、小田和也(おだかずや)と申します。

探究の種のコーナーでは、公立中学校で探究学習を充実させるためのポイント(種)や挫折、苦労(これは肥料ですかね?)について、自分の実践を通して感じたことをお伝えしたいと思います。

公立学校の取り組みだから、学校関係者以外は関係ないのでは。と思われた方もいるかもしれません。しかし、探究学習は学校の中でのみ充実できるものではないと私は考えています。保護者や地域住民、行政、他校種、NPO等の民間団体と協働することで、探究学習はより充実できると思います。

ですので、公立学校で探究学習を充実させたいがどうしたらいいかわからないという先生方はもちろん、学校と協働で探究学習をしたいと考えているけどどうしたらよいかわからないという学校関係以外の皆様、そもそも学校ではどんな探究学習ができるかに関心のある皆様にとっても、有意義な情報をお伝えできるよう努めます。

私も、様々な業種の方と関わり、公立学校の探究学習をより充実させたいと考えています。ぜひ、ご批正、ご感想、ご質問をお気軽にいただけますと嬉しいです。どうぞ、よろしくお願いいたします。

それでは、早速ですが、私の前任校における探究学習の取り組みについて紹介します。

前任校で実施した探究学習は、国指定重要無形民俗文化財である、「佐渡の文弥人形」(https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/302/49)を扱った総合的な学習における実践です。

この探究学習では、知名度が低い、後継者も少ない文弥人形の魅力を、どうしたら島内外に発信できるかという生徒の問題意識からスタートしました。最終的に、令和5年度には、生徒自ら立ち上げたクラウドファンディング(https://camp-fire.jp/projects/705144/view)を実施し、100万円を超える資金を集め、魅力発信のために自分たちで作成したパンフレットやしおりのカラー印刷代、ポロシャツの製作費等をまかない、島内外に留まらず県内外に文弥人形の魅力を発信することができました。また、地元の文化財団や福祉施設と連携した取り組み、大学生との交流を通して、生徒たちは活動に対する有用感を感じていました。

ここだけ聞くと、意欲的に活動していてすごい!と感じられるかもしれません。ですが、私が赴任した令和2年度の総合学習の取り組みは、文弥人形の技術継承と文化祭で発表するのみの活動で、探究学習の要素はほとんどありませんでした。

では、どのようにして様々な機関と連携し、クラウドファンディングをするまでに生徒の探究学習を充実させることができたのでしょうか。この4年間における取組から見えた挫折と苦労、そして成功の種について、次回以降の投稿でお伝えしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

2025年1月
小田 和也
(佐渡市立佐和田中学校 教諭)

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